昭和・平成・令和で働きかたや働くひとの価値観は変わった
日本では、1980年代にバブル景気に湧き、1990年代のバブル崩壊を経て、2000年以降にはIT革命が起こり、働く人たちの時間の使い方は多様になりました。また、その頃に生まれた世代とそれ以前の世代には、デジタルデバイドと呼ばれる「情報格差」が生まれました。
続く2010年代には、バブル期の長時間労働がたたってか、過労死や生活習慣病が社会問題となりました。また、少子高齢化にも拍車がかかり、高齢者の孤独死も取り上げられるようになっていきます。
また、男女間の雇用格差やジェンダーギャップにも起因する「マタハラ」などのさまざまな「ハラスメント」も社会問題として表面化していく中、会社にとらわれない、結婚にとらわれない未来を選択する人も着々と増えてきました。
近年は、新型の感染症拡大を受け、「アフターコロナ」や「ニューノーマル」と言われるような、これまでとは違う生活様式が一気に浸透し、テレワークであったり、テレワークと出社の掛け合わせであるハイブリッドワークであったり、企業によっても働き方はさまざまです。
今回は、1980年代(昭和55年以降)から2020年代(~令和4年)の年代別に、人々の「働くこと」に対する価値観がどのように変化してきたのか、その年代にはどのような働き方が中心になっていたのかを紹介します。
また、仕事に求めるものというのは、そのときどきの社会情勢や経済、周囲の影響を大きく受けていると考え、働き盛りと言われる壮年期(30歳〜40歳)の人々の価値観に特に注目しました。ここからは、各世代別に何が起こり、働き方の価値観がどのように変化したのかを解説していきます。
1980年代は「男が長時間働く」という価値観
- 自由な時間に好きな場所で働ける
- 子どもの急な休みや行事に合わせて動ける
- 通勤しなくて良い
- 自己研鑽が収入につながる
- 時期によって、勤務量を調整できる
- 終身雇用制度
- 完全週休2日制の導入
- 過労死
- バブル景気
- 消費税の導入
1980年代の国際情勢は不安定でしたが、国内の経済成長はすさまじく、「海外に追いつこう、追い抜こう」と各社の技術競争も激化していた年代と言えます。「バブル景気」と呼ばれる好景気が始まったのもこの頃でした。働く人にとっては働けば働くだけ、残業をすればするだけ収入が増えるため働きがいを感じやすく、貯蓄や資産を着々と増やす人、タクシー通勤するサラリーマン、接待で湯水のようにお金を使う人もいるなど、金銭的な余裕がありました。働けば働くほど良い、苦労を美談とする風潮です。
働く人々にとっては超売り手市場でした。その結果、「生涯一企業」という働き方が揺らぎ始め、1989年には転職活動を「DODA(デューダ)する」と表現する言葉が流行語となりました。
この年代に働き盛りだったのは1950年代生まれの人々で、戦後の復興を経験し、「男が働く」という感覚が根付いていました。しかし、そのような感覚に一石を投じるかのように、1986年には「家庭内離婚」、1989年頃からは「セクシャルハラスメント」が社会問題として表面化し、男女の地位均等を求める女性らの声が高まっていきました。
また、残業や接待の多さからか、過労死、アルコールや薬物への依存、不眠などが急増するのも1980年代の特徴です。1988年には週休2日制度が定着しました。
社会が経済的にも物質的にも豊かになっていく中で、人々の考え方は少しずつ変化し、「生活」を大切にしながら、一社にとどまらずに働きたいという価値観、「ものの豊かさ」よりも「心の豊かさ」を大切にしたいという価値観が少しずつ広がっていきます。
出典
独立行政法人 労働政策研究・研修機構「早わかり グラフでみる長期労働統計」(図2 完全週休2日制)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0502.html
経済企画庁「昭和59年 年次経済報告」昭和59年8月7日
https://www5.cao.go.jp/keizai3/keizaiwp/wp-je84/wp-je84-000i1.html
厚生労働省「労働経済白書『平成20年版 労働経済の分析』」(第2章 第1節p.80-88より)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/08/dl/02_0001.pdf
財団法人 社会経済生産性本部「平成11年度 新入社員『働くことの意識』調査結果」
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/R321attached2.pdf
参考にしたサイト
第6回 1989年 授賞語|「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00006
個人化時代の労働観――データで読みとく「互恵的義務の消失」と意識の世代変化|SYNODOS
https://synodos.jp/opinion/economy/23555/
独立行政法人 労働政策研究・研修機構「早わかり グラフでみる長期労働統計」(図2 完全週休2日制)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0502.html
経済企画庁「昭和59年 年次経済報告」昭和59年8月7日
https://www5.cao.go.jp/keizai3/keizaiwp/wp-je84/wp-je84-000i1.html
厚生労働省「労働経済白書『平成20年版 労働経済の分析』」(第2章 第1節p.80-88より)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/08/dl/02_0001.pdf
財団法人 社会経済生産性本部「平成11年度 新入社員『働くことの意識』調査結果」
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/R321attached2.pdf
1990年代は「その日を楽しく生きていたい」という価値観
- 貧富の差が露呈し始め、「2,500円スーツ」のような激安商品が発売される。
- 航空業界に「契約スチュワーデス」と呼ばれる制度が登場するなど、非正規雇用が増加。
- リストラの横行、人員削減によって1人あたりの業務負担が増加、極度のストレスで倒れる会社員が増え、「メンタルヘルス」のケアの重要性が浸透し始める。
- 就職できなかった多くの人達が「フリーター」や「ニート」になり、非正規雇用の働き方によって増えた「ワーキングプア」が社会問題となった。
- カード破産
- 就職氷河期
- 非正規雇用
- 成果報酬型
- 共働き
- ワーキングプア、フリーター、ニート
- インターネット
1990年代初頭、かねてから懸念されていたとおり「バブル経済」は崩壊し、企業の倒産やリストラが増えました。その結果、正社員の終身雇用神話が崩れ去ります。また、「気象観測史上はじめての」が枕詞につく異常気象が連続し、人々のエコロジーへの関心が高まっていきました。さらに、世界的にはエボラ出血熱やエイズ、O-157、結核などの感染症が猛威をふるいました。
この年代に働き盛りだったのは、1960年代生まれの人々で、幼少期に東京タワーの完成や東京オリンピック、1967年にはGNP世界2位になるという経済成長を肌で感じていた年代です。都会への憧れを抱き、バブル経済の恩恵も受けていたことから、長時間労働への抵抗感が少ない世代だとも言われています。
質より量を重視する働き方でしたが、収入の上昇は1980年代に比べると緩やかになり、過重労働への不満が蓄積していった結果、「給与やボーナスの増加」に次いで、「休日・休暇」が重視されるという傾向があらわれ始めます。
働き方の選択肢も「成果報酬型」が増えていき、男女ともに働く「共働き」を選ぶ人も増えましたが、ある意味、会社で働いていれば一生安泰というレールが崩れてきたということで、人生設計が昔よりも難しくなっていきました。
そのような中、政府によって「ゆりかごから墓場まで」と呼ばれる年金保障、社会保障制度が構築されますが、これにより、仕事に重きを置く生活や価値観が徐々に薄れていきます。また、若者を中心に、仕事よりも家族や友人といった身近な人達と関わり、「その日を楽しくいきていたい」という価値観も浸透していきました。
出典
総務省統計局「統計トピックスNo.119 統計が語る平成のあゆみ」(デフレの時代から景気回復へ)https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1193.html
総務省統計局「統計トピックスNo.119 統計が語る平成のあゆみ」(雇用の流動化、女性の活躍)https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1192.html
厚生労働省「平成9年版厚生白書」
https://www.mhlw.go.jp/www1/wp/97index.html
厚生労働省「平成10年版厚生白書」
https://www.mhlw.go.jp/www1/wp/98index.html
厚生労働省「平成11年版厚生白書」
https://www.mhlw.go.jp/www1/wp/99index_4.html
公益財団法人 社会経済生産性本部「平成11年度 新入社員『働くことの意識』調査結果」
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/R321attached2.pdf
公益財団法人 社会経済生産性本部「平成11年度新入社員『働くことの意識』調査結果の概要」
https://www.jpc-net.jp/research/detail/003041.html
内閣府政策統括官「青少年の生活と意識に関する基本調査(概要)」平成8年12月
https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/seikatu1/isiki.htm
参考にしたサイト
終身雇用、週休2日…働き方の常識はいつから?「働く」の今と昔|働き方改革ラボ
https://workstyle.ricoh.co.jp/article/history-of-work-style.html
第7回 1990年 授賞語|「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00007
2000年代は「お金のために働く」という価値観
- 2006年に、就職氷河期がようやく終わる。
- 厚生労働省が「過重労働による健康障害防止のための総合対策」を発表し、従業員の健康管理は「会社の義務」となった。
- 2007年に団塊の世代が一斉に定年退職し、人手不足感が高まる。
- IT革命
- 年収300万円
- 格差社会
- 消えた年金
- 草食男子
- 派遣切り
- 第二新卒ブーム
- ファストファッション
- リーマンショック
- 電車男
- 2ちゃんねる
2005年、2007年の有給の取得率は1980年代よりも低く、2000年代にはこれまで働きづめだった人やブラック企業で働く若者の「過労自殺」が社会問題にもなりました。企業側もついに働き方改革に本格的に着手し、在宅勤務制度、裁量労働(フレックス)制度、サマータイム制度などが導入されます。働く人々も、「時間の長さ」より「生産性」、つまり質を重視する働き方を選択するようになります。
ただし、就業時間の短縮とともに、収入も減少していきました。そのため、仕事と生活のバランス、ワークライフバランスを個人が考えるようになっていきます。
この年代に働き盛りだったのは、1970年代生まれの人々で、当時の日本は1970年に開催された大阪万博以降、産業が著しく成長していっていました。1990年代の就職氷河期を経験し、仕事を選べないという状況を受け、「希望と違う仕事であっても、働きたい」、働く目的は「お金を得るため」と考える傾向があります。
2006年以降、求人倍率はゆるやかに回復しましたが、売り手市場を経験した若者は会社への帰属意識が従来よりも薄く、1年から3年程度での転職が目立つようになりました。
出典
厚生労働省「平成20年版 労働経済の分析」(第2章 働く人の意識と就業行動)https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/08/dl/02_0001.pdf
厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/19/dl/19-1-1.pdf
参考にしたサイト
終身雇用、週休2日…働き方の常識はいつから?「働く」の今と昔|働き方改革ラボ
https://workstyle.ricoh.co.jp/article/history-of-work-style.html
Z世代とは?特徴や価値観から考える、働き方や会社が準備すべきこと」|TUNAG
https://tunag.jp/ja/contents/hr-column/3502/
第17回 2000年 授賞語|「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00007
2010年代は「リスクに備える」という価値観
- 有給休暇の取得義務化、長時間労働の是正により、有給取得率が増加
- インターネットなどのインフラが整い始め、ワーキングマザーやフリーランスが増加
- 多様で柔軟な働き方として、コアタイム、時短勤務、短時間正社員、副業解禁などが進んだ。
- みなし残業、サービス残業
- ゆとり世代
- イクメン
- スマホ
- 3.11
- LCC(格安航空会社)
- ブラック企業
- マタハラ、セクハラ、パワハラ、アカハラ
- 保育園落ちた日本死ね
- ワークライフバランス
- インスタ映え
- #MeToo、#KuToo
- 人生100年時代
- 令和
「人生100年時代」というキーワードが頻繁に登場するようになった2010年代は、国内の経済や雇用の状態はゆるやかに改善していたものの、少子高齢化が進み、企業の人手不足感が高まっていました。
この年代に働き盛りだったのは、1980年代生まれの人々で、学生時代はバブル経済の絶頂期で、学力を重視する傾向が高めです。また、豪雨や豪雪といった自然災害にも見舞われてきた年代ゆえに、危険やリスクへの警戒心や不安感も高いと言われています。2019年には転職者数が過去最多の351万人となるなど、1社で働き続ける意識が明らかに薄れてきた年代と言えるでしょう。
2000年代に盛んに取り組まれるようになった働き方改革は、働く女性の環境改善にも至り、少しずつではあるもののダイバーシティへの取り組みも進みました。
また、男女ともにプライベートの時間を重視するようになり、仕事と家庭のバランスや、趣味の時間の確保が、働く上で外せないポイントになっていきます。会社に縛られない自由な時間が増えると、「自分らしさ」を求めながら「お金を得るために働く」という意識が広がりました。
就職に関しては、一次「自分の都合のよい時間に働きたい」と、あえて非正規雇用を選択する人が増えたものの、2013年以降は正規雇用への転換増が続きました。
出典
総務省統計局「統計トピックスNo.123 増加傾向が続く転職者の状況 ~ 2019 年の転職者数は過去最多 ~」2020年2月21日
https://www.stat.go.jp/data/roudou/topics/topi1230.html
厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/19/dl/19-1-1.pdf
厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」(第2章 雇用・失業情勢の動向)https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/19/dl/19-1-1-2.pdf
厚生労働省「労働経済分析レポート No.1 正規雇用へ転換した方の特徴と影響」2017年8月9日
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/roudoukeizaibunseki-report_No.1_1.pdf
リクルートワークス研究所「Works Index 2020」
https://www.works-i.com/research/works-report/2021/works_index_2020.html
公益財団法人 社会経済生産性本部「新入社員平成30年度『働くことの意識』調査」2018年6月21日
https://www.jpc-net.jp/research/detail/002765.html
参考にしたサイト
終身雇用、週休2日…働き方の常識はいつから?「働く」の今と昔|働き方改革ラボ
https://workstyle.ricoh.co.jp/article/history-of-work-style.html
第47回テーマ: 「仕事のやりがいと楽しみ方」について|エン・ジャパン
https://employment.en-japan.com/enquete/report-47/
第29回 2012年 授賞語|「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00029
2020年代は「こだわらないで共感する」という価値観
- 新型コロナウイルス感染症の影響で、一時は実質GDPが大きく落ち込んだ
- 休業者数の急増と、完全失業率がゆるやかに上昇
- 東京2020オリンピックを開催
- テレワークやAIが浸透
- 物質的には満たされた社会となり、家電や趣味・娯楽などへの設備投資が一般的になった。(生活のための投資よりも、趣味への投資が伸びている)
- 「SDGs」や「カーボンニュートラル」など、社会問題・環境問題への関心が高まる
- ジェンダー平等
- デジタルネイティブ
- Z世代
- サテライトオフィス、ワーケーション
- 親ガチャ
- ワークシェアリング
- オンライン〇〇
- ステイホーム
- アフターコロナ、ウィズコロナ
- ハイブリッドワーク
感染症の拡大防止のため、社会活動の抑制が行われた2020年代。オンライン飲み会やテレワークが幅広い年代に浸透していきました。企業でも「クラウド」の環境を利用しながら働くようになり、ワーケーションや二拠点移住などの時間・場所にとらわれない働き方や暮らし方を選択する人が増えました。最近では「ハイブリッドワーク」と呼ばれる、出社と在宅勤務を掛け合わせた働き方を導入する企業も増えています。
働き盛りなのは、1990年代生まれの人々です。バブル経済崩壊後の社会で生きてきた、いわば「バブルの恩恵を受けていない」世代で、自分専用の携帯電話を持ち、インターネットカルチャーに親しみながら暮らしてきました。「デジタルネイティブ」の世代とも呼ばれており、SNSやオンラインゲーム、マッチングアプリなどを介して、インターネット上で見知らぬ人同士がつながっています。
かつては若者中心だったSNSも、10代から70代まで幅広く利用されており、複数のアカウントを有する人も少なくありません。
インターネット上でさまざまな顔を持つように、仕事でも複業を行う人が増加しています。仕事を選ぶ際には、働く時間や場所、休日や休暇が合うかどうかはもちろん、仕事に自身の経験やスキルを活かせるかどうか、その仕事が自己成長につながるかが重視されるようになり、より気軽に短い年数で転職するようになってきました。
現代では、まったく人とつながらないわけではなく、オンラインとオフラインを行き来し、過剰な人付き合いは敬遠しつつ、企業が指定する時間・場所でも働きながら、プライベートは守るという働き方に変わってきています。理想とする働き方の価値観も人それぞれで、「そのときどきの生活スタイルに合う働き方をとり、こだわり過ぎずに自己実現に取り組む」というかたちになってきたのだと思います。
出典
内閣府「国民生活に関する世論調査」(集計表20、Q12)
https://survey.gov-online.go.jp/r01/r01-life/4.html
厚生労働省「令和元年版 厚生労働白書」(人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/19/19-1.html
厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」(第1章 新型コロナウイルス感染症が国民生活に与えた影響と対応)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/20/dl/1-01.pdf
厚生労働省「令和3年版 労働経済の分析」(第3節 求人・求職の動向)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/19/dl/19-1-1.pdf
パソナ総合研究所「コロナ後の働き方に関する調査」2020年10月
https://www.pasonagroup.co.jp/news/tabid312.html?itemid=3680&dispmid=821
リクルートワークス研究所「Works Index 2020」
https://www.works-i.com/research/works-report/2022/220426_kyujin.html
リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査2021」https://www.works-i.com/research/works-report/item/210705_worksindex2020.pdf
株式会社マイナビ「マイナビ 2023年卒大学生就職意識調査」
https://saponet.mynavi.jp/column/detail/20220426092852.html
公益財団法人 社会経済生産性本部「第9回 働く人の意識調査」2022年4月
https://www.jpc-net.jp/research/detail/005805.html
総務省「令和2年通信利用動向調査の結果」2021年6月8日
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/210618_1.pdf
ICT 総研「2022年度SNS利用動向に関する調査」2022年5月17日
https://ictr.co.jp/report/20220517-2.html/
参考にしたサイト
社員クチコミ10年変化を分析、カーボンニュートラルやLGBTQ等が新出ワードに|オープンワークhttps://www.advertimes.com/20220516/article383819/
働き方の変化を歴史から見よう!コロナや働き方改革で昔と今はどう違う?|働き方改革ラボ
https://rj-office.co.jp/blog/changing-work-styles
第38回 2021年 授賞語|「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00038
ハイブリッドワークとは|テレワークとオフィス勤務をするメリットと導入の課題|パーソル テクノロジースタッフ「はたラボ」
https://persol-tech-s.co.jp/hatalabo/officework/609.html#_1
まとめ
国内の経済や社会情勢が変化していく中で、人々の働き方や働く時間も変化しています。今回は、1980年代から2020年代にかけて変化した、働き方や働く人の価値観について紹介しました。
年を追うごとに、働く時間の長さが収入に直結しなくなり、生活用品の不足やそれらに対する支出が安定してきたことから、国内では「ものの豊かさ」よりも「心の豊かさ」を、「仕事中心」の生活よりも「プライベート重視」の生活を求める傾向が高まっていきました。
終身雇用神話も大企業の安定も崩れ去った、2020年代を生きる若者や、30代の働き盛りの大人たちは、膨大な情報をインターネット経由で得ながら、枠組みにとらわれすぎたり、1つの常識にこだわりすぎず、「自分らしさ」を発揮しながら働いたり、プライベートとの両立がしながら働いたりすることを重視しています。
その一方で、「生活が安定する程度の収入を得たい」という希望も高まっています。背景には、上がらない年収、高騰する物価、インターネットを介していつでもどこでも人とつながり、共感できる環境があります。
働き方の価値観に影響をあたえるのは、幼少期の環境、就職活動の時期の市場感です。2020年生まれの子どもたちが働き盛りを迎えるのは、約30年後の2050年代。ワークシェアリング、スキルシェア、複業フリーランスがある環境で育ち、人材の売り手市場を経験するとすれば、いまよりもさらに雇用されることにこだわらない、仕事と生活の隔たりがない価値観になっているかもしれません。