近頃、「ぶつぶつ交換会」「0円交換会」など耳にすることがありませんか。
昔から自宅前や閉店するお店の前に「ご自由にお持ちください」の札と共に、食器や雑貨を並べている光景を目にすることが度々ありました。「自分にはもう必要ないけれど、捨てるのはもったいない。誰か使ってくれる人にあげたい」という気持ちは、誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。ただ、それを実行するには、フリーマーケットに申し込んで品物を運んで売買したり、ネット上でのフリマやオークションに出品、送付して料金の振り込みを確認したりする必要があります。手間も時間もかかり、なかなか実行に移すにはハードルが高いですよね。
そんな手間ひまを省けるのが「ぶつぶつ交換会」なのです。
ぶつぶつ交換会のいいところ
地球環境に優しい
今や世界中の人々にとって身近となった「SDGs」ですが、それが掲げる17の目標のうち12番目に【持続可能な生産消費形態を確保する】を実現する活動があります。
※SDGs:人類による地球環境の保全と利用、消費と再生とがバランスを保ち、人と自然の共存が実現できた世界「持続可能な世界」への目標
※12番目の目標:持続可能な生産消費形態を確保する:人類による自然資源の「消費」は、それを生み出す地球環境を圧迫する、最大の原因になっています。持続可能性を実現した責任ある消費が行なわれなければ、世界の環境問題はさらに悪化します。
例えば、洋服をつくる製造プロセスではCO2が排出されます。また、原材料となる植物の栽培や染色などで大量の水が使われ、生産過程で余った生地などの廃棄物も出ます。これだけ環境に負荷をかけているにもかかわらず、環境省の調査によると、一人あたり年間平均の衣服消費・利用状況は、購入枚数は18枚、手放す服は12枚、着用されない服は25枚となっています。手放した服のうちリユース・リサイクルされるのは34%、66%は廃棄処理されてしまっているのが現状です。廃棄するにも環境に負荷がかかるのは言うまでもありません。そしてこれは洋服だけではなく、おもちゃや本、生活用品全般にも同じことが繰り返されているのです。
手放す枚数よりも購入枚数の方が多く、一年間一回も着られていない服が一人あたり25 着もあります。
すぐにサイズアウトしてしまう子供服、一時期しか使うことがなかった子供用品、子供に何度も読んであげた絵本、子供が大切にしていたおもちゃ、気に入っていたけれど着なくなってしまった洋服、愛着はあっても全てをずっと持ち続けることは難しいものです。そんな大切なモノを「ぶつぶつ交換会」で人々の間を循環させることにより、限りある資源を大切に使い、廃棄物を減らすことで自然環境への負担を抑えるとともに、子育て世代の経済的負担を減らすこともできるのです。気負わず楽しみながらSDGsに取り組める仕組みになっています。
出典:
環境省 「これからのファッションを持続可能に」
WWFジャパン 「SDGs(持続可能な開発目標)とは?WWFの取り組みと、これからの環境保全」
ルールが簡単
会のルールは簡単で、「要らなくなったモノを持ってきて、必要なモノを持ち帰る」が基本的なスタイルです。
その時の供給側の状況によって、持ち込み点数や持ち帰りの点数が変更される場合や、入場料金がかかる場合もありますが、「交換して循環する」がどこも共通するルールとなっています。コロナの流行中には入場予約や入場制限もありましたが、現在は登録も事前申し込みもほとんどありません。
もう一つの大切なルールは、「持ってくるモノは壊れていない、洗った上で汚れが目立たない、他の人が喜ぶだろうモノであること」です。循環させることが目的なので、誰かが使いたいと思ってくれるような状態であることは必須です。持ってきたモノを受付で手渡してから会場に入り、気に入ったモノを持ち帰ります。たくさんの人が持ち寄るので、連日訪れても新しいモノを発見したり、もしかしたら、自分の大切だったモノが誰かの手元に届く瞬間に出会うことがあるかもしれません。
誰でもすぐに参加できる
企業や自治体からサークル・個人まで幅広い層が、交換会を開催しています。
企業は多くの場合、会場となる商業施設や百貨店と協賛しています。新商品を扱う店舗と一緒の施設内での出店は異例ですが、コロナで実店舗へ訪れることを控えていた顧客を、イベントに興味を持ってもらうことで呼び戻したり、自社カードの特典を用意して会員を獲得したりと施設側にもメリットがあるため実現できています。自治体やサークルでもイベントの一部として開催されていることが多く、ただストイックに地球環境のための活動として捉えるのではなく、誰にとっても多少のメリットがありながら気軽に楽しんで参加でき、それが大きなSDGs活動と繋がっているのです。
それぞれの会によってルールの差異はあるので参加したい時にはきちんと確認することが大切ですが、基本的趣旨は同じです。少しでも興味を持った方は、捨てるに捨てれなかった大切なモノ、クローゼットの整理で見つけたライフスタイルの変化で着られなくなった洋服を持って、是非参加してみてください!
「ぶつぶつ交換会」事例
ここから定期的にぶつぶつ交換会を行っている団体をご紹介します。下記以外にも、定期的にぶつぶつ交換会をしている団体等がございましたら、ご一報ください!
0円服の交換会
公式サイト | https://onepeace-net.com/koukan.html https://www.instagram.com/tv/CXKVpz5hYlZ/?utm_medium=copy_link |
株式会社ワンピースが主催。丸井と協賛。交換無料。一枚持ってくると一枚持って帰れます。申し込み不要。期間中色んな人が持ち込むので毎日違うものが見つけることができます。マルイのエポスカード会員であれば、持ち込みも10点までのところ15点まで持ち込め、持参した数にプラスして5点多く持ち帰れるという特典もあります。
Xchange
ファッションアイテムに特化した、誰でも参加・開催できるフリースタイルの物々交換会。2007年9月に東京のカフェ・バーで第1回目が開催された後、全国各地に広がっていきました。持参したアイテム1つ1つに、服の思い出や次の貰い手へのメッセージを書き込んだ「エピソードタグ」と呼ばれるタグをつけていただきます。サイトには自分でぶつぶつ交換会をしてみたい人に向けての「自主開催のススメ」も公開しています。
まいぷれ江戸川区&ひとりじゃないよ。プロジェクト
公式サイト | https://edogawa.mypl.net/article/odekake_edogawa/25534 https://www.facebook.com/mypl.edogawa/posts/2972653439548158/?locale=ms_MY&_rdr |
困窮する女性や子どもの支援活動をしている団体を支え、広く寄付を呼びかけている「ひとりじゃないよ。プロジェクト」と、地域密着紹介サイト「まいぷれ江戸川区」が主催。3か月に1回、区内の会場で【こども服交換会】を開催しています。
CLOSETtoCLOSET
CLOSETtoCLOSETが掲げるコンセプトは「“服を売らない”アパレルブランド」3000円の参加費と事前申し込み制を設定。そこからレンタルスペースの利用料や運営費を捻出し、回収した古着をリメイクする費用にも活用しています。持参も持ち帰りも1人3着まで。
ぐるりかわさき
SDGs未来都市に選定された川崎市での「KAWASAKI SDGs」の取り組みとして行われています。取り扱うモノは洋服、家で余った画材、絵本、災害に備えた備蓄からレシピまで。
mata-ne
mata-neは「インタープリテーション」という手法を用いて、持続可能な社会を目指し環境教育に取り組んでいます。500円相当の手作り品を持ち寄っての交換会を開催。なぜそれを作ったのか、どんな思いがあるのか、などなどストーリーを語れるものなればなんでもOK。
NoFrameでもやっています!
私たちNoFrameでも、「働くパパママ応援交流会」としてぶつぶつ交換会を主催しています。
子どもの成長はあっという間ですが、それにともなうベビー用品の出番もあっという間に終わってしまいます。「ちょっとしか使ってないのに捨てるのはもったいないなぁ」と感じているあなたへ。ぶつぶつ交換をしませんか?あなたが大切に使っていたベビー用品を誰かが必要としているかもしれません。
東京都内の会場から遠くても、オンラインで簡単に参加できます。どんな品物があるのかのぞいてみるだけでも大丈夫!
まずはお気軽にお友だち登録してみてください!
- 品物を送付いただいたかた → 送付した品数を限度数としてリクエスト可能
- 品物を送付できなかったかた → ペイペイにて500円をお支払い(品数上限3つ)
- お品物を送付いただいたかたに優先して配送
- 品物配送料は無料
開催場所 | 東京都内(オンラインでも参加可能) |
開催頻度 | 2か月〜3か月に1回 |
参加費 | 500円 / 回 |
ぶつぶつ交換できるもの | 本 衣服 子ども雑貨 マタニティ雑貨 おもちゃ |