未来を予感させるウェアラブルデバイスを装着場所ごとにまとめてみた

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今では一人につき一台以上所有しているスマートフォンですが、まだ携帯電話と呼ばれていた当初は、屋外で通話ができるということだけで人々を驚かせたものです。今や通話だけに止まらず、メールやインターネット検索、動画も音楽も聞け、支払い機能もついています。財布を持たなくてもスマートフォンを持っていれば外出先で困ることはありません。

ですが、スマートフォンは持ち忘れたり、落としてしまう可能性もあります。スマホを操作しながら他の作業をするには、両手が使えず不便です。そんな問題を解決するために進化し、急速に普及し始めているデバイスが次世代端末ウェアラブルデバイスです。今現在普及しているものから、業界に特化したもの、まだ開発中ですが今後私たちの生活に必要不可欠になるかもしれない、未来を予感させるようなウェアラブルデバイスを紹介いたします。

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ウェアラブルデバイスとは

ウェアラブルデバイスとは、あらゆる機能を搭載したスマートフォンにもなかった機能、ウェアラブル(身につける・着用すること)を可能にしたloT機器(モノのインターネット化)のことです。

ウェアラブルデバイスの研究はすでに1980年代から進められていましたが、世間に浸透しはじめたのはここ5年ほどではないでしょうか。携帯電話が進化したスマートフォンも、当初は高価格や、「携帯電話にそんな機能は必要なの?」「難しくて使いこなせなさそう。」といった理由で世間に浸透するまでには時間がかかりました。それが今や誰もがその利便性を実感し、子供からお年寄りまで手放せない必需品となりました。そういったベースがウェアラブルデバイスの普及を後押ししているのではないでしょうか。ウェアラブルデバイスは、パソコンやスマートフォン以外でもインターネットを利用することができ、通話に加え健康管理まで手軽にできる便利なデバイスです。時計型、メガネ型、靴型など小型軽量化し、簡単に身につけられる様々なタイプのものが開発されています。

もうすでに一般化しているものから、専門業界に特化しているもの、まだ試験段階のものまで、身につける部位ごとにピックアップしてまとめました。

頭部

スマートグラス

機能動画視聴 / 撮影 / 画面共有
説明メガネのように取り付けることで、目の前に現れた画面で映像コンテンツを楽しんだり、移動中に音楽を聞いたりできる。視界を確保したまま両手を自由に動かせるため、視覚情報を取り入れながらのマルチタスクが可能。そのため、物流や医療、介護などの幅広いシーンでの活用が期待され、開発・導入が進んでいる。

スマートサングラス

機能トレーニング
説明スピード、距離、標高差、時間、ペース、心拍数などのデータがレンズの内側にリアルタイム表示され、トレーニング中に確認することが可能なスマートサングラス。データは、ユーザーの視線の先に浮いているように表示され変更が可能。ジェスチャーコントロールで、サングラスの前で手を振れば複数の画面を「スワイプ」できるようになっている。

ARグラス

機能通信 / 視野共有 / 情報共有
説明センサーにより現実空間を認識し、現実世界にデジタル情報を付け加える。拡張現実。サングラスのレンズの裏に映像が映るディスプレイを備えており、目の前に映像を表示。このディスプレイ部もプリズムになっており、そのまま肉眼で周囲の様子を見ることもできる。215インチ相当の大画面で映画やゲームを楽しめる。

MRグラス

HoloLens 2 
機能ヴァーチャルを体感 / 情報共有
説明Mixed Reality(複合現実)ARとVRの複合現実をより立体的に感じられる。現実空間にバーチャルコンテンツや3DCGで表現された物体を配置し、配置された物体に触れたり動かしたりといった操作ができる。

VRヘッドセット

機能エンターテイメント / ゲーム
説明着用者にバーチャルリアリティを提供。VRヘッドセットは、装着者の視界を完全に覆ってしまうのが特徴。目に見えるものは全てディスプレイの映像ということになる。このため、空間の広がりを感じやすく、没入感が高め。CGや360度カメラなどで撮られた映像が首を動かした方向に合わせて見えるため、本当にその場にいるような気分を味わえる。

スイムゴーグル

機能トレーニング / 記録 / 着信通信
説明距離、タイム、ラップ、ペースなどのスイム指標を計測し、表示、記録されるとともに、自動的に水泳ログに同期して結果を記録、分析結果を提供する。ライブデータが一目でわかるので、泳ぎを改善し、プールでの時間を最適化できる。

コンタクトレンズ

機能【開発中】 通信機能 / ヘルスケア / 医療用途
説明装着すると文字情報などが目の前に浮かんで見える。ハンズフリーで、視線をそらすことなく情報が得られるどころか、まぶたを閉じていても表示が見える。視線に応じた表示位置の調整や、目の動きを使うハンズフリー操作を可能。

ウェアラブルパーテーション

機能パーテーション / ヘッドホン
説明周囲の音を低減するノイズキャンセリング機能を搭載したヘッドホンと、視界を調整できるパーティションで構成された、新しいウェアラブル端末。オープンな空間にいながらも、瞬時に周囲との境界を作り出し、心理的なパーソナル空間を生み出す。

ヘッドセット

機能【開発中】 脳でコミュニケーション
説明人間が声を出さず、口を開けず、外部から観察できる動きをせずに、単に関節を動かすだけで、機械・人工知能アシスタント・サービス・その他の人々と自然言語で会話できるように。

イヤフォン

機能①通信機能 / 音楽を聴く
説明①イヤフォン型デバイスはBluetoothでスマホと接続し、音楽を聞くだけでなく音量調整、再生、停止、着信を知らせそのまま通話したり、メールやLINEの通知、読み上げなどスマホを取り出すことなくできる。
機能②ヘルスケア / 聴力強化機能
説明②心拍数、血圧傾向、頭部への血流量を24時間365日測定。失神を予測できる。聴力強化機能に特化したイヤフォンもある。

ウェアラブルカメラ

機能通信機能 / 撮影・録画機能
説明ヘルメットや洋服、首に装着できる小型、軽量化されたアクションカメラ。通常の撮影だけでなく、建設現場でのリアルタイム中継や自転車やバイクのドライブレコーダーとして利用することも可能。激しい動きにも対応するブレ補正、広い範囲を記録できるように広角カメラが搭載されている。

ウェアラブル空気清浄機

機能空気清浄 / ヘッドホン / ノイズキャンセル
説明ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン。PM0.1レベル(0.1ミクロン程度)の微粒子の99%を捕集し、二酸化窒素(NO2)や二酸化硫黄(SO2)といった都市汚染の代表的な酸性ガスを浄化する。

いびき解消デバイス

機能ヘルスケア
説明睡眠中の呼吸状態をリアルタイムでモニタリングしながらいびきの発生を探知。いびきを感知したらEMSで刺激していびきをストップさせる。専門のアプリで、睡眠・呼吸の状態をデータ化し確認することも可能。

スマートウォッチ

機能通信機能 / ヘルスケア / 電子決済
内容CPUが内蔵されたスマホと連携できる腕時計のようなデザインの電子機器。時刻表示をはじめ、各種センサーによる健康状態の測定、メッセージの通知など、さまざまな機能が利用可能。スマホのようにアプリを追加することで機能を追加することができる。

スマートバンド

機能ヘルスケア / 睡眠モニタリング / 運動の記録 / 電子決済 / 通信機能
説明スマートウォッチに比べてコンパクトかつ軽量で、健康管理メインの機能を搭載しているのが特徴。時刻に加えてスマホに届く通知を腕を持ち上げるだけで確認できる。ウォッチフェイス、ストラップも簡単に変更できて、ファッションのように楽しめる。

トラッキングブレスレット

機能月経周期トラッキング
説明Ava妊娠を望む女性のためのトラッキングブレスレット。妊娠しやすい最適なタイミングをお知らせし、妊娠を望む方、不妊治療を続けている方、すべての女性が考えすぎず楽しい生活をリラックスして送ることができる様に開発された。

スマートバンド

機能補助操作
説明固い場所ならどこをタップしてもタイピングができるだけでなく、100以上の操作を可能にする究極の補助操作デバイス。デスクトップやノートPC、スマートフォンやタブレットはもちろんのこと、VRやARでもブラインドタッチができる。

スマートリング

機能通信機能 / ヘルスケア / 電子決済
説明指にはめておくだけでさまざまな機能を利用できる指輪型の次世代ウェアラブル機器。スマートフォンやスマート家電と連携することが可能。ただ、全ての機能を搭載したモデルはあまりなく、ヘルスケアに特化、電子決済に特化したモノなど自分の目的に合わせて選ぶ必要がある。

タトゥー

機能【開発中】 通信 / ファッション
説明MITとマイクロソフトが共同で開発中。一時的に皮膚に対して貼り付けることで、体温の変化を知らせてくれたり、NFCを用いてデータ通信を行ったりすることができる。

靴下型デバイス

機能ヘルスケア
説明糖尿病を患う人のためのスマートソックス。足の温度を連続的に測ることで、糖尿病性足潰瘍のリアルタイムの検出と早期介入を可能にし、症状の悪化を防ぐ。

スマートシューズ

機能ヘルスケア
説明靴に加速度センサー、ジャイロセンサー、GPS、圧力センサーなど各種センサーを搭載。移動した距離や歩数を計測するだけでなく、歩く動作や足の状況まで知ることができる。運動不足の現代の子供に向けて、楽しみながら運動をして健康になるように設計されたスマートシューズなどもある。

Ai Pin バッジ型デバイス

機能録画機能 / 通信機能
説明写真を撮ったりテキストメッセージを送ったりできる。ディスプレイは搭載していなく、代わりにユーザーの手のひらにレーザーで視覚的なインターフェースを投影する。ChatGPTのように賢いバーチャルアシスタントも搭載。人々がスマートフォンに頼りすぎないようにすることを目指している。

スマートパワースーツ

機能労働サポート
説明物流や工場など産業界で重量物を扱う人々の腰部を守るために開発。持ち上げ、荷下ろし、静止、歩行を支援し、従業員に活力と安心感を与え、企業には病欠や離職の減少をもたらす。工場、介護、除雪、農業など腰へ負担のかかる重労働をサポート。

DFREE(尿意、便意がわかる)

機能ヘルスケア
説明下腹部にテープで貼り付けて使う。このセンサーが体内の膀胱や直腸をモニターし、Bluetoothでクラウドにデータを送る。排泄のタイミングは独自のアルゴリズムで予測され、はっきりとした尿意・便意を感じる少し前にスマートデバイスにお知らせする仕組みとなっている。

デジタルブラジャー

機能トレーニング
説明衛星利用測位システム(GPS)機能を使い、走行距離や最高速度、心拍数、カロリーなどアスリートにとって重要な指標をリアルタイムで計測が可能。データはスマートフォンに直接送信され、専用のアプリで完全な分析を表示できる。

ウェアラブルデバイスのその先は

紹介してきたのはウェアラブル(身につける・着用すること)なものでしたが、それ以外にもインプランタブル(身体に埋め込む)デバイスも様々な形で開発されています。

例えば、スウェーデンでは多くの人が利用しているマイクロチップです。親指と人差し指の間に埋め込み、手をかざすだけで鍵やクレジットカード、交通チケットとして利用でき、ほとんどの支払いは、このマイクロチップを利用したクレジット決済で行なわれています。

また、アメリカの有名な実業家でエンジニアのイーロン・マスク氏が発表した、脳とAIを繋ぐ埋め込みチップ「LINK VO.9」。LINKのチップは、手術用に頭蓋骨に開けられた穴に蓋をするように収めて、患者の体温・血圧・運動状況などを監視し、脳卒中や心臓発作などの早期警告を提供するとのことです。データ通信もワイヤレスに対応しており、頭からのケーブルを機械に繋いでおくといったこともする必要はありません。まだヒトでの臨床段階ではありませんが、近い未来には一般に普及するかもしれません。

科学が進歩し、ツールの利便性を知り、それを享受することで私たちの生活は益々便利で豊かなものになりました。現代を生きる子供たちは、スマホがない生活など想像もつかないのでしょう。携帯電話が普及していなかった時代の話をすると「どうやって待ち合わせができたの?」などと質問されます。そんな不便が当たり前だった時代を知る者からすれば、今のこの世の中はちょっとしたSFのようなものです。リニアモーターカーはまだ走っていませんが、子どもの頃思い描いていた未来で今現在生きているのだ、改めて実感します。

参考記事

ヒトの身体もスマート化!?デジタル・デバイスがもたらす未来とは

イーロン・マスク氏のNeuralinkが脳埋め込みデバイスを発表しました

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東京の下町生まれ下町育ち。出産を機に退職後、細々とパートタイムで働いていたがコロナによって専業主婦に戻る。コロナ終息と上の娘の高校入学をきっかけに、在宅ワークにチャレンジしてみようと一念発起。新しい働き方になかなか慣れず、戸惑いながらも必死に勉強中の40代。昔の邦画と中国歴史ドラマが好き。在宅ワーク初心者。

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