テーマ「夏バテをぶっ飛ばせ!たまにはしっとりビールでも」より おすすめ漫画3作

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『夜凪さんのよなよな餃子』 勘米良優助 (著)

あらすじ

会社員の西 真白は、終電続きの毎日や理不尽な上司に疲れきっていた。ある日の帰り道、”餃子”の看板にひかれて小料理屋「RAKURAKU」に入店する。そこで不器用ながらも優しい店主コナギと彼女がつくりだす創作餃子に出会い、いつのまにか常連客に。お店には他人と過ごす時間を求めて訪れる人、課題に追われる貧乏大学生などが続々と集まってくる。既刊2巻。

仕事で疲れたとき、たわいないおしゃべりと創作餃子で楽しい時間を

本作を読むたびに、口の中が「今日の晩ご飯は餃子!」になる。それで、冷凍庫の奥深くに眠っていた餃子を思い出したのが先週の金曜日。焼き時間は中火で2分。焼ける音、匂い、食べればジュワッと広がる肉汁にテンションがあがる。キンキンに冷やしたビールともよく合う。もっと餃子を堪能しようと、宇都宮餃子と浜松餃子の対決動画まで流し、声を出して笑った。久しぶりに「花金」らしい過ごし方ができた。

仕事をしていると「思ったより進まなかった」「この完成度か」と、ネガティブ思考の波が何度も何度も押し寄せる。まれに業務をうまく遂行できて、万能感にひたれることもあるけれど、年々その回数も少なくなってきている。朝起きた後も、リビングに置いてあるワークデスクにすぐさま向かえず、日中は進めたい仕事がなかなか進まない。追い打ちをかけるように猛暑日が続くと、体はさらにだるく重くなった。

そんなダメダメな状態をも打破してくれるのが「餃子×ビール」だ。細かいこと、気になることを一旦置いておいて、「おいしいーーー!」を満喫する時間を自分に与えれば、身体の内側から元気になれる。また仕事などのタスクに立ち向かう1週間がくる。できる範囲でがんばったら、今度の週末には子どもと餃子づくりに挑戦しようか。

『すみれ先生は料理したくない』 大久保ヒロミ(著)

あらすじ

主人公のすみれ先生は、ピアノ講師として子ども向けのクラスを受け持っている。ピアノ、クラシック音楽という優雅な空間に囲まれて、日中は完璧に振る舞っているのだが、実は家事への熱意はほとんど持ち合わせていない。「できるだけ楽したい、できることならやりたくない」という主人公の日々が描かれている。全4巻。

毎日家事をするのは億劫。たまにするのは不慣れで難しい

「料理したくない」と言い切るタイトルに激しく共感した。料理は嫌いではないが、誰かに強制されたり、腕前を披露しないといけなかったりするのは億劫だ。

過去の恥をさらせば、大きな失敗はないはずの味噌汁で家族が飲み切れないとギブアップされた。毎日のお弁当づくりや家族のご飯づくりをなんとかこなしているが、町内行事や学校行事の炊き出しや餅つき大会などは、考えるだけでも憂鬱だ。

すみれ先生は自宅で「したくない」と清々しいほど連呼しながら、ピアノを弾いて歌い出す。たしかに、女性や母親は「料理が嫌だ」と言いづらい。でも、世の中には料理が心底嫌だという人も意外と多いのではないだろうか。

どんなに嫌な作業でも食べなければ生きていけない。出前を頼もうとして合計金額に絶句し、慌てて作り始めたこともある。そんなときは、嫌だという気持ちを素直に声に出しつつ、「家事が楽しくなる」プレイリストを大音量で流しながら、キッチンドランカーとなる。料理の腕は全く上がらないけれど、気持ちはぐーんと上がっていった。

『琥珀の夢で酔いましょう』 ソライモネ(著)

あらすじ

広告会社で働く剣崎 七菜は、派遣社員であることを理由に仕事が認められずイライラしていた。偶然、見つけた居酒屋「白熊」の店主の願いで、居合わせたカメラマンとともに、お店にアドバイザーとして関わることになる。京都の街並みやお祭り、日本だけでなく世界各国のクラフトビールとも出会える群像劇。既刊5巻。

いまが退屈なのは、すべてを知った気でいるだけじゃないか。

クラフトドリンクというのは、原料や製法にこだわった飲み物のことである。クラフトコーラには一時期ハマっていたが、クラフトビールは数回飲んだことがあるくらい。あらためて調べてみると、「クラフトコーラ系ビール」というものもあると知り、また飲んでみたいと思った。ビールの種類も料理との合わせ方も実に多様で、これまでビールが苦手だった人、「乾杯にはビール!」の文化が好きになれなかった人にもぴったりの味わいが見つかると、作中で紹介されていた。

そこまで好きではなかったものに対する見方が変わる瞬間が、カメラマンである芦刈 鉄雄にも訪れる。彼は生まれ育った「京都」にマンネリを感じ、より広い世界を旅している。そんな彼が「白熊」に通う中で、自分の知っていた京都が「昔とは変わっている」こと、「知っているようで勘違いしていた文化」に気づいていく。わかっているようでわかっていなかったのだ。

私も、仕事や人間関係に行き詰まり、「辞めてしまいたい」と思うことがある。そんなときには、とりあえず流れに身を委ねてみるのも、たまには良いかもしれない。「今度はこのやり方を試してみようか」などと試行錯誤しているうちに、気分が変わってくればラッキーだ。

クラフトビールは気分転換にもなる。セレクトショップに並ぶ瓶をいくつか選んで、冷蔵庫に鎮座させておき、「なんだかダメだった!」という日に栓を抜く。飲みながら、おつまみやデザートを用意して、お気に入りのドラマをみて、ふわふわした余韻にひたりながら、早めに眠りにつく。そして、また変わらない朝がくる。ダメだった仕事を見直してみて、昨日とは違う頑張りどころを探す旅にでる。

よかったら、”おうえん”してね!

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もえこのアバター もえこ 在宅ワーキングマザー

大阪府出身、兵庫県在住。京都女子大学短期大学部文学科 卒業。現在、ライター歴・リモートワーク歴ともに4年目。 2人目の妊娠後、2017年から在宅ワークをスタートしました。執筆以外にも、Webライティング・リサーチ・事務・解析などに取り組んでいます。文章力アップとキャリア模索をしながら、娘2人の育児に奮闘中!読書・音楽・紅茶が好きです。

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